2021.2.18(木) シンポジウム「附属病院をもたない機関における病児・病後児保育の実現に向けて」を開催し、報告書を作成しました

奈良女子大学、奈良工業高等専門学校、武庫川女子大学、株式会社プロアシスト、帝人フロンティア株式会社、佐藤薬品工業株式会社が連携して、2019年度文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」に採択されました。その事業の一環として、保護者の子育てと研究・就労の両立を支援することを目的として、2021年の春を目指し「訪問型」病児・病後児保育事業の実施に向けて準備を進めてまいりました。
 子どもが病気の時に、子どもの看病と教育・研究をどのように両立させるかは大きな問題です。本事業では、附属病院をもたない機関において、病児・病後児保育をどのように実施するかについてモデルを構築することを特色ある取組として掲げております。本シンポジウムでは、附属病院をもたない機関の病児・病後児保育の実現に向けた解決すべき課題、関係機関との連携、進捗状況等についてお知らせし、基調講演では、一般財団法人女性労働協会 第一事業部 小林恭子部長より、全国ファミリー・サポート・センターでの状況をご紹介いただき、訪問型の病児・病後児保育の可能性についてお話をしていただきました。
 病児・病後児保育を行うにあたっては、そのお子さんの健康な時の様子がわかっていて、病気になったときもそのお子さんのお世話をしたいという預かる側の気持ちを大事にすること、そして何よりも日頃から利用者と支援者の関係性がしっかり築かれていることが重要です。奈良女子大学が代表機関となって進めている病児・病後児保育システムは、そういった基盤の上に構築する取組であり、附属病院をもたない機関で病児・病後児保育のニーズに応えていく仕組みのモデルとして、今後重要な役割を担っていくことが期待されます。事業では、女性研究者がその能力を最大限に 発揮できるよう、ライフイベントとの両立や研究力向上を支援するなど、研究環境のダイバーシティ実現に向けての目標・計画を掲げ、いくつもの取組を進めます。

 

報告書は下記のURLよりご覧いただけます。
ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型) 刊行物